不妊の検査

不妊の検査ってどうするの?

不妊症かも?と思ったあなたは、焦らずにまず医療機関に受診をし、検査を受けましょう。しかし、どのような検査をするのか、事前にできることがないか、不安に感じる方もいると思います。検査にはどんな種類があるのか見ていきましょう。

基礎体温

産婦人科などの受診に先立ち、基礎体温をつけておくといいでしょう。基礎体温とは、朝、目が覚めたらすぐに測る体温のことで、専用の体温表を使って記録します。

グラフを数周期つけてみると自分の月経や排卵のパターンがつかみやすくなるかもしれません。ちゃんと排卵があれば、基礎体温は月経から排卵までの低温相(低温期)、そのあとの高温相(高温期)の二相になります。

カルテ

ただ、基礎体温は、あくまで、おおざっぱに月経周期や排卵の有無などを把握する目安に過ぎないことも理解しておきましょう。

基礎体温表から排卵日を知ることは出来ませんし、基礎体温の高低などは神経質に考える必要はありません。

基礎体温のパターン例

基礎体温のパターン例を見ていきましょう。

理想的な基礎体温
理想的な基礎体温

排卵の前後が、低温相と高温相の二相になっています。これでホルモン分泌のリズムがおおまかにつかめます。

ガタガタ
ガタガタ

体温が一定ではなく、排卵がないと考えられます。

二相に分かれない
二相に分かれない

低温相と高温相の二相になっていないので、月経があっても無排卵だと考えられます。

高温期が短い
高温期が短い

通常、高温相は12~14日程度。9日以内と短い場合は、黄体機能不全が疑われます。

高温期が続く
高温期が続く

高温相が21日以上続いたら、妊娠した可能性があります。

検査の内容

問診

あらかじめ問診票に記入した内容を見ながら、医師が質問をします。問診票・問診の内容は、月経の状態、既往歴、結婚した年齢、妊娠・出産・流産の有無、子どもを望んでからの期間など、今後の検査や治療の進め方などを決めていきます。

内診

内診台で受ける検査。外陰部を視診、腟内に指を入れて卵巣や子宮に異常がないかどうか調べたり、腟鏡(クスコ)を使って腟内や子宮頸部の様子を調べます。

<検査でわかること>
子宮筋腫、卵巣腫瘍、子宮内膜症などの有無。

超音波検査

腟に超音波を発する棒状の器具(プローブ)を入れ、モニターで子宮や卵巣、子宮内膜の様子を観察します。月経周期に応じて、数回行います。低温期から排卵までは卵胞が成長するのを確認、排卵後には卵巣にあった卵胞が消えていることで排卵したかどうかを調べます。

<検査でわかること>
子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、卵巣腫瘍、多嚢胞性卵巣、卵胞の発育状態、子宮内膜の厚さ、排卵日の予測、排卵の有無など。

ホルモン検査

血液検査で血中のホルモン値を調べます。妊娠や排卵にかかわるホルモンは数種類あり、月経周期に応じて、はかるホルモンが異なります。

<ホルモン値分類>
低温期:LH(黄体化ホルモン)、FSH(卵胞ホルモン)、PRL(プロラクチン) 排卵時期・高温期:LH(黄体化ホルモン)、E2(エストロゲン)、P(プロゲステロン)など。

<検査でわかること>
排卵障害の原因、多嚢胞性卵巣、高プロラクチン血症、黄体機能不全など。

子宮卵管造影検査

子宮の様子と卵管の通過性を調べる検査。腟からカテーテルで子宮内に造影剤を注入、卵管へと流れるので、これをX線撮影します。検査により卵管の通りがよくなり、検査後すぐに妊娠する人も。

<検査でわかること>
卵管閉塞や卵管周囲の癒着、子宮の大きさや形、子宮奇形など。

フーナーテスト

排卵日の頃にセックスをして、病院で頸管粘液を採取、その中にいる精子の状態を顕微鏡で調べます。また、排卵時期の頸管粘液の状態もチェック。頸管粘液は、排卵が近づくと分泌量が増え、粘りが出ます。

<検査でわかること>
精子の数や運動性、女性側の抗精子抗体の可能性、頸管粘液の状態など。

クラミジア検査

性感染症の一つであるクラミジアの菌がいないかどうかを調べる検査。クラミジアの炎症で卵管周辺が癒着すると、卵管閉塞になり不妊を招く可能性が。血中の抗体を調べる方法と、子宮頸管の細胞を少しだけ取って抗原の有無を調べる方法があります。抗体検査はいつでも、抗原検査は月経中を避けて行います。

<検査でわかること>
クラミジア感染症の有無。

精液検査(女性基本検査と同時に受ける男性基本検査)

専用容器に精液を採取し、顕微鏡を使って精子の状態を調べます。自宅で採取するか、クリニックの採精室で採取することも可能。体調や採取条件などにより精子の状態が違うので、1度の結果で判定するのではなく、数回検査を行います。尚、男性の唯一の基本検査である精液検査はパートナーの女性の基本検査と同時に受けるべきです。

<検査でわかること>
精液の量、精子の数、運動性能、奇形率など。

必要に応じて行う検査

検査の結果や治療の過程で、さらに詳しい検査を行うことがあります。医師から検査をすすめられたら、説明をよく聞いて受けるかどうか決めましょう。

抗精子抗体検査

フーナーテストで頸管粘液に精子が見られない場合などに、女性が受ける血液検査です。女性の体に抗体があると、男性の精子を異物とみなして受け付けなくしてしまいます。また、たとえ頸管粘液を突破した精子がいても、卵管液にはばまれたり、受精のときにブロックされてしまいます。

子宮鏡検査

腟から子宮の中に内視鏡を入れて、子宮内の様子を詳しく確認する検査です。子宮内の異常が疑われる場合に行います。

<検査でわかること>
子宮粘膜下筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮奇形など。

腹腔鏡検査

おなかに小さな穴を開けて内視鏡を入れ、モニターでおなかの様子を詳しく見る検査です。子宮内膜症や子宮筋腫などは、同時に治療を行うことも。手術なので1泊2日程度の入院が必要。卵管に問題がある人や子宮内膜症の人のほか、原因不明不妊の場合に体外受精に進む前のステップとして行うケースもあります。

検査の時期

卵巣年齢を知り、治療プランの参考に

AMHの数値が高いほど卵巣にある卵子の数は多く、数値が低いほど卵巣に残っている卵子が少なくなっていると考えられます。

ただ、数値には個人差が大きく、若くても数値が低い人もいれば、40代でも比較的高い場合もあります。

数値が低いと妊娠には不利といえますが、だからといって妊娠できないとは限りません。なぜなら、妊娠できるかどうかは、卵子の「数」ではなく「質」だからです。

点滴をする女性

質のよい卵が排卵されて妊娠のためのさまざまな条件がととのえば、妊娠は可能です。年齢とともに、卵巣機能が低下するのは避けられないことですが、個人差も大きいものです。

卵巣年齢を知る指標として、FSH(卵胞刺激ホルモン)基礎値などが用いられていましたが、周期による変動が大きいことから、最近はAMH値を参考にするクリニックが増えています。

AMH値を参考に、治療を進めるスピードや体外受精のときの最適な卵巣刺激法を決定します。

 このページを見た人はこんなページも見ています

不妊治療について

治療を開始することになったら、どんな治療方法がベストなのか考えましょう。

不妊治療にかかるお金

どこまでが保険対象なのか、どのくらいの費用が必要なのかを学んでいきましょう。

不妊の原因

不妊症になるということは、カラダの各器官で問題が起こっている可能性があります。