不妊治療の方法

不妊治療の方法

タイミング法、人工授精、体外受精の3つが代表的です。
どの治療を選択するかはカップルで決めることができます。

35歳以上・AMH低値・性感染症治療歴・子宮内膜症・大きな子宮筋腫のある方は最初から体外受精することも選択肢です。順にステップアップする場合も、タイミング法や人工授精のデータを無駄にしないよう、初めから体外受精まで行っている不妊治療専門病院で受けることを推奨します。
一度体外受精を受けた後にタイミング法や人工授精にステップダウンすることも可能ですし、まずは体外受精で不妊の原因をはっきりさせることも大切です。

タイミング法

基礎体温は必須ではない!!
苦労して基礎体温を付けることが常識と思っている方は是非最後まで読んで下さい。

エコー検査(超音波検査)や採血検査で卵胞の発育をチェックしてもらい、正確にタイミングを合わせます。
タイミングは排卵直前に取るのがベストです。月経周期の長い方は排卵誘発薬が推奨されます。
黄体補充薬が有効な方はごく一部に限られます。
不妊治療は基本的に自由診療ですが、可能な範囲で保険対応してくれる良心的な病院もあります。
保険診療は事務手続きが大変なため病院側の負担が大きく、一部病院では一切保険を適用してくれません。
費用面を考慮してくれる患者想いの病院を選びたいですね。

エコー検査のスペシャリストである超音波専門医は、北陸では富山県に2人、福井県に1人、石川県は0人のみで、あいARTクリニック 副田 翔 医師(不妊専門)、富山大学附属病院 塩﨑 有宏 医師(周産期専門)、福井大学附属病院 川村 裕士 医師(周産期専門)の3名だけです。

基礎体温は付けるのが楽しい方だけ付けて下さい。
基礎体温は排卵後数日経ってから上昇するため、排卵日の予想ができません。
また、基礎体温がガタガタになる医学的理由がわかっていないこと、ホルモン採血検査をすればより沢山の情報が得られることから最近は測定されません。

人工授精(AIH、IUI)

効果のあるケースは限られる!!
人工授精って妊娠率高いんじゃないの?と思い込んでいる方は是非最後まで読んで下さい。

精子を洗浄・選別し、雑菌と不良精子を取り除きます。それを細い管を使って子宮の奥に注入するのが人工授精です。
排卵日に行うと最も妊娠率が高いです。
施設間で成績が変わりますので、不妊治療が得意な病院で受けることをお勧めします。
なお、人工授精後の安静は不要で、普段通り仕事をしても問題ありません。
費用は15,000~30,000円くらいで保険は使えません。
実は費用の安いところと高いところで行われている治療内容に差はありません。
30,000円の施設は利益の上乗せがひどいだけです。
人工授精を行う日と確実に子宮の奥に精子を入れてくれるかが大事ですので、不妊治療が得意な病院で、15,000円くらいで行ってくれる施設を選ぶと良いです。

フーナー試験で精子が少なかったり運動率が悪い方、子宮頸癌で円錐切除術を受けた方、抗精子抗体が陽性の方は人工授精で妊娠率が向上します。

普段、子宮の入り口は雑菌が入り込まないよう閉じています。排卵が近づくと、精子を受け入れる粘液が分泌されて精子が泳ぎやすくなるのですが、円錐切除術を受けると子宮出口部分に存在する粘液分泌腺も一緒に切除されてしまいます。一度粘液分泌腺を失うと復活することはなく、精子が入れません。

抗精子抗体が陽性の方は子宮の奥に精子を届けてあげることで卵子と出会える確率がアップしますが、強陽性の方は体外受精でないと受精できないこともあります。

人工授精が有効なご夫婦は限られます。
数回の人工授精で結果が出ない場合は、体外受精に移行することも大事なポイントです。
特に35歳以上と高齢の方は日々卵子が老化します。子宮内膜症や腹部の手術歴がある方は腹腔内が癒着している可能性があり、卵子をキャッチすることが難しいと予測されます。

体外受精(IVF)

自然周期低刺激採卵は体への負担が大きい!!
逆じゃないの?と思った方は是非最後まで読んでみて下さい。

体外受精は、元々は両側卵管閉塞の方が妊娠できる方法として開発されました。
卵子をお腹の外に取り出して精子と受精させ、受精卵を子宮内に戻すことにより、卵管を使わず妊娠を目指します。

以前は卵巣刺激薬がなかったので、一周期に1個しか卵胞が発育せず、採卵できる卵子も多くて1個でした。さらに、全ての卵胞内に卵子が存在しているとは限らず、中身がない空胞であったり、卵子があったとしても形が崩れてしまっている変性卵だったりと1個の卵胞では治療効率が非常に悪い時代が続きました。その後、卵胞発育促進薬が登場し治療成績は劇的に改善しました。

女性の体内では月経周期に関わらず、日々ランダムに卵胞が発育しようとしています。その数は一か月で数百から千個にも及びますが、普段の月経周期では偶然下垂体のホルモン分泌周期と一致した卵胞が1個だけ育っています。しかし、ヒトの卵子選別能力はいい加減で、質の悪い卵子を育ててしまうことが多々あります。

卵胞発育促進薬を使って複数の卵胞を育てると、良好卵子に出会える確率が一気に上がります。普段は一か月に1個しか排卵されないので、一回の採卵で12個の卵子を獲得できれば一年分の卵子に出会えたことになります。こうして複数の卵子に出会い妊娠の可能性をあげる治療法が確立され、高齢の方であっても妊娠できるチャンスが増えたのです。

自然周期低刺激での採卵は体に優しいというイメージを持ってしまいがちですが、一回の採卵で出会うことができる卵子が少ないため妊娠までに多くの採卵が必要になります。体に一番負担のかかる採卵を繰り返すことになり、経済的・身体的負担が大きくなってしまっています。

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